デジタル人材が枯渇している?人材確保や育成方法を詳細に解説

人材育成 2023.12.14

こんにちは。「TECH PLAY ACADEMY」ライターチームです。

行政によるデジタル化の推進やインボイス制度などより、デジタル人材の需要はますます高まっています。デジタル人材はDXの推進にも欠かせませんが、不足しているのが現状です。この記事では、デジタル人材の基本から採用方法、育成方法などを解説します。デジタル人材の採用を目指している企業担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

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デジタル人材とは

デジタル人材とは、デジタル技術を活用して、ビジネスで活躍できる人材です。デジタル技術が優れている人材の総称として用いられるケースも少なくありません。しかし、本来デジタル人材に求められるのは、デジタル技術やさまざまなデータを活用して、ビジネスにつなげることです。

具体的には、IoT・AI・5Gなどのデジタル技術による社内DXの推進、ビッグデータの分析・活用による経営戦略の立案などです。これらの業務を進められるリーダー的人材がデジタル人材とされています。デジタル人材は、デジタル技術以外のスキルも高いため、ビジネスに新たな価値を生み出す人材でもあります。

デジタル人材の現状

デジタル人材は、多くの企業で不足しています。ここでは、デジタル人材の現状について解説します。

デジタル人材は不足している

労働人口の減少に歯止めをかけることは難しいことですが、DXの推進で労働効率を上げて少人数でも生産性を高めることは可能です。このような背景から、デジタル人材の需要は高く、今後も不足すると予測できます。デジタル人材を確保するか、育てるかは企業の重要な判断となります。

デジタル人材の求人倍率を確認

デジタル人材が、不足している根拠の1つに求人倍率があります。以下の表に求人倍率をまとめました。

【業種別の求人倍率】

職種求人倍率
全体2.21
IT・通信6.09
メディア4.00
小売・流通0.49
レジャー・外食0.61
メーカー2.52
商社1.43

※参考: 転職求人倍率レポート(2023年4月)| doda

上の表からも分かるように、デジタル系の人材の求人倍率は突出しており、デジタル人材が不足している根拠にもなります。

また、DX白書2023によると、DXを推進する人材が「大幅に不足している」と回答した企業の割合が2022年度調査は49.6%と、2021年度の30.6%から増加しました。日本のデジタル人材が圧倒的に不足している実態がわかります。

※参考:DX白書2023 | 独立行政法人情報処理推進機構

デジタル人材とIT人材の違い

デジタル人材に類似した人材に「IT人材」があります。どちらも、デジタル技術やIT技術を習得し、技術を活用できる人材です。IT人材は中小企業庁により、「ITの活用や情報システムの導入を企画、推進、運用する人材」と定義されています。

IT人材は、IT技術を駆使するスペシャリストであり、情報システム部門などに適した人材です。デジタル人材については、前述したようにデジタル技術・IT技術を活用し、新たな価値創造や経営戦略を立案できる人材をさします。IT人材はIT技術に特化したエンジニア的人材です。

※参考:2016年版 中小企業白書

デジタル人材に求められるスキル

デジタル人材は多種多様なスキルが求められます。ここでは、代表的なスキルについて解説します。

ソフトスキル

ソフトスキルは、人間の内面的なスキルです。具体的には、コミュニケーションスキルや課題解決スキル、論理的思考のスキルなどであり、仕事の進め方や考え方に直結します。また、計画立案スキルも必要です。

デジタル人材は、デジタル技術やビッグデータを活用して、現状を改革することが重要な任務であるため、次に解説するハードスキルも身につけなければなりません。

ハードスキル

ハードスキルは、習得したデジタル技術やデジタル化の知識などです。具体的には、データ分析スキルやデザインスキル、プログラミングスキルなどをさします。

デジタル人材に必要な最先端技術は、AI・IoT・生体認証・クラウド・5G・などを使いこなすスキルであり、ビッグデータを分析するスキルも必要です。また、日々進化するデジタル技術を習得し、ハードスキルを向上させなければ、必要とされなくなる可能性があります。

デジタル人材育成方法

デジタル人材を求人市場から獲得することは難題です。自社でデジタル人材を育成する方法もあるため、ここで解説します。

レベルの高い外部研修

デジタル人材は、不足を早急に補わなくてはならないことも多く、レベルが高い外部研修を利用することが効果的です。社内研修では、デジタル人材のレベルに問題があったり、人材そのものが不足していたりして、研修そのものが頓挫するおそれもあります。外部研修は社内研修と比較して、コストが高くなりますが、デジタル人材の育成スピードが早くなり、レベルも高くなります。

学習環境の整備

デジタル人材の育成は、研修だけでなく従業員が自発的に学習できる環境整備が必要です。自発的に学習することで、スキルの習得が早くなり、レベルも高くなりやすいでしょう。疑問や不明点をいつでも解消できるツールやサービスの利用により、新しい課題に習得の心理的な壁を自然と取り除くことが可能です。スキルアップにより、自信を得られるような工夫も効果があります。

人材育成ツールの活用

デジタル人材を育成するツールの活用も検討しましょう。デジタル人材に必要なスキルは多種多様です。デジタル人材育成専門のツールの活用により、従業員がどのスキルが必要かも見定めることができます。また、必要と分かったスキルの習得が、オンラインでリアルタイムに判定できるため、効率よく学べてコストも抑えられます。

資格の取得のサポート

従業員が、デジタル人材へと成長するためには資格も必要です。会社側は、資格取得に向けたサポートや資格取得後の手当などを準備しましょう。従業員は、資格取得により自信がつき、資格手当が支給されればモチベーションもアップします。このようなデジタル人材育成の好循環が起これば、デジタル人材に消極的だった従業員が触発される可能性も高くなるでしょう。

デジタル人材に適した資格

デジタル人材にはさまざまなスキルが必要です。スキルを客観的に判断できるものが資格であるため、デジタル人材に適した資格を紹介します。

ITストラテジスト

ITストラテジストは、国家資格である情報処理技術者試験でもレベル4の最高ランク分類される難しい資格です。ITストラテジストは資格を取得しているだけで、デジタル技術やIT技術に関して幅広い知見を有していることを証明できます。デジタル人材として経営参画できたり、ハイレベルな実務も行えたりできると評価されます。

ITコーディネータ

ITコーディネータは、経済産業省が設けた資格制度です。経営に役立つデジタル技術やIT技術の利活用ができる人材育成が目的となっています。経営者へのデジタルコンサルティングも可能であるため、デジタル人材としてのスキルを証明するのにおすすめです。資格取得後は仕事の幅が広がり、周囲からの信頼を得られるでしょう。

ITパスポート

ITパスポートは、ITの基礎知識を有していることが証明できる国家資格です。国が必要なIT知識を有していることを証明するため、資格を取得しておいて損はありません。経営分野の基礎知識も幅広く学べるため、レベルの高いデジタル人材を目指すステップにもなります。エンジニアとして働く人にも適した資格です。

プロジェクトマネージャー

プロジェクトマネージャーは、ハイレベルなデジタル人材を目指す人に適した資格です。独立行政法人情報処理推進機構が運営し、実施している国家資格であるため、デジタル技術や知識だけでなくマネジメントスキルを有することも証明できます。企業のシステム開発組織を管理しマネジメントするようなレベルの人材に適しています。情報処理技術者試験ではレベル4です。

デジタル人材を採用する方法

デジタル人材の求人市場は売り手市場であり、求人数に対して求職数が極端に少ない状態です。各企業は人材を取り合っていますが、開拓の余地は残されているため、転職潜在層のみでなくリードを増やすことが重要になります。

デジタル人材が転職したくなるような仕掛け、転職しやすい仕組みづくりがデジタル人材を採用する方法でもあります。そのためには、SNSを使った広報活動や企業ブランディング、CSRの訴求も欠かせません。より多くのデジタル人材にアプローチできれば、採用できる可能性も増えるでしょう。

まとめ

デジタル人材の人材不足は深刻です。インボイス制度など、期限が決められたデジタル化推進は刻々と迫っています。デジタル人材の人材不足を育成で埋めることは、確実性の面ではいいでしょう。しかし、即戦力のデジタル人材が求められている中では、適しているとはいえません。

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また、DXの第一線で活躍する業界著名人に研修を担当してもらうことも可能です。
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