デジタル人材に求められるスキルマップとは?育成方法やジョブタイプについても解説
こんにちは。「TECH PLAY ACADEMY」ライターチームです。
デジタル人材とは、最先端のデジタルテクノロジーに関する深い知識やスキルをもっており、自社での活用を推進できる人材のことです。近年、デジタル人材の重要性が増しており、育成に力を入れる企業も多くなっています。
この記事では、デジタル人材に必要なスキルやジョブタイプについて解説します。デジタル人材の具体的な育成方法についても解説するため、ぜひ参考にしてください。
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目次
デジタル人材の概要
デジタル人材とは、デジタルテクノロジーの活用によりビジネスに取り組める人材のことです。たとえば、IoT、AI、5Gなどの最先端技術を組み合わせて有効活用したり、時間をかけて蓄積されてきたビッグデータを分析して利用したりできます。
デジタルテクノロジーの発展に伴い、デジタル人材に対する需要は増しています。ビジネスを有利に進めるうえでも、デジタル人材は重要な存在です。
デジタルスキルマップとは
デジタル人材の職種やスキルについては、デジタルスキルマップによって確認できます。デジタルスキルマップとは、デジタル人材(ICT職)を10のジョブタイプと22のスキル項目で分けて可視化したものです。
以下で、デジタルスキルマップの10のジョブタイプと22のスキル項目について、くわしく解説します。
ジョブタイプ
デジタル人材の10のジョブタイプをあげると、以下のとおりです。
・ビジネスデザイナー(BD)
・UI/UXデザイナー(UX)
・データサイエンティスト(DS)
・プロデューサー(PD)
・システムアーキテクト(SA)
・アプリケーションエンジニア(AE)
・インフラエンジニア(IE)
・セキュリティエンジニア(SE)
・サービスマネージャー(SM)
・先端技術エンジニア(AT)
これらのジョブタイプと以下で説明する22のスキル項目を照らし合わせることで、どの職種でどのスキルが必要かひと目で分かるようになっています。
スキル項目
デジタル人材として各職種で活躍するには、さまざまなデジタルスキルが必要です。デジタルスキルマップの22のスキル項目は、内容ごとに以下の10に大別されています。
・戦略・企画
・デザイン
・データ
・プロジェクト管理
・システム全般
・アプリケーション
・インフラ
・セキュリティ
・運用
・先端技術
職種によって特に必要なスキルには違いがありますが、デジタルスキルマップのスキル項目の分類により確認しやすくなっています。以下では、それぞれの分類ごとに22のスキル項目について解説します。
戦略・企画
戦略・企画のスキル項目は「ITストラテジー」「サービスデザイン」「マーケティング」です。具体的には、以下のとおり定義されています。
・ITストラテジー:DXやICTシステムの戦略策定・事業企画をする
・サービスデザイン:デザイン思考に基づいてサービスの開発や改善に取り組む
・マーケティング:ユーザーのニーズを明らかにして、QOSを最大化する仕組みづくりを行う
デザイン
デザインのスキル項目は「UXデザイン」「UIデザイン」です。具体的には、以下のとおり定義されています。
・UXデザイン:サービスの体験設計をし、フィードバックによって継続的に改善に取り組む
・UIデザイン:ビジュアルデザイン、情報設計、コーディングなどを行う
データ
データのスキル項目は「データアナリティクス」「データエンジニアリング」です。具体的には、以下のとおり定義されています。
・データアナリティクス:数学や統計学のスキルにより、データ分析で情報を得る
・データエンジニアリング:分散処理やデータ管理等のスキルにより、ビッグデータ基盤の構築や運用を行う
プロジェクト管理
プロジェクト管理のスキル項目は「プロジェクトマネジメント」です。具体的には、以下のとおり定義されています。
・プロジェクトマネジメント:プロジェクトの内容に合う管理手法を用い、プロジェクトを推進して成功に導く
システム全般
システム全般のスキル項目は「システムアーキテクチャ」「クラウドサービス活用」です。具体的には、以下のとおり定義されています。
・システムアーキテクチャ:システム全般に関わる業務をまとめ上げ、仕様策定、要件定義、アーキテクチャ設計を主導する
・クラウドサービス活用:クラウドサービスの市場動向や特性を把握し、選定や導入支援を進める
アプリケーション
アプリケーションのスキル項目は「業務系アプリ設計・開発」「Webアプリ設計・開発」「スマホアプリ設計・開発」です。具体的には、以下のとおり定義されています。
・業務系アプリ設計・開発:業務系アプリケーションの知識やスキルを活かし、システム企画や導入を行う
・Webアプリ設計・開発:Webアプリケーションの知識やスキルを活かし、システム企画や導入を行う
・スマホアプリ設計・開発:スマホアプリケーションの知識やスキルを活かし、システム企画や導入を行う
インフラ
インフラのスキル項目は「ネットワーク設計・構築」「サーバ基盤設計・構築」「データベース設計・構築」です。具体的には、以下のとおり定義されています。
・ネットワーク設計・構築:ネットワークの知識やスキルを活かし、システム企画や導入を行う
・サーバ基盤設計・構築:サーバ仮想化やOSの知識やスキルを活かし、システム企画や導入を行う
・データベース設計・構築:データべ―スの知識やスキルを活かし、システム企画や導入を行う
セキュリティ
セキュリティのスキル項目は「サイバーセキュリティ」「システム監査」です。具体的には、以下のとおり定義されています。
・サイバーセキュリティ:セキュリティの知識やスキルを活かし、システム企画や導入を行う
・システム監査:客観的にシステムの安全性、信頼性、効率性などを点検し、評価する
運用
運用のスキル項目は「運用設計」「システム管理」「ユーザサポート」です。具体的には、以下のとおり定義されています。
・運用設計:システム導入工程で、リリース後の運用や維持管理の設計を行う
・システム管理:システム運用工程で、安定稼働や継続的な改善活動に取り組む
・ユーザサポート:システム運用工程で、ユーザサポートの品質向上や業務効率化に取り組む
先端技術
先端技術のスキル項目は「AIエンジニアリング」です。具体的には、以下のとおり定義されています。
・AIエンジニアリング:機械学習などの知識やスキルを活かし、調査研究、PoC、サービス企画に取り組む
デジタル人材の育成方法
デジタル人材を育成するには、具体的にどうすればよいのでしょうか。主なものに外部研修やOJTがありますが、他にもさまざまな方法があります。ここでは、デジタル人材の育成方法について解説します。
専門の外部研修を行う
デジタル人材には専門的な知識やスキルが必要であるため、外部研修による人材育成が効果的です。プロの講師によるレベルの高い教育を期待できます。また、社内で講師を務められる人材がいない場合でも、スムーズに人材育成に取り組めます。ただし、費用がかかるため、予算を考慮して実施を検討しましょう。
OJTを行う
すでに社内にデジタル人材がいるなら、新しいデジタル人材の育成を任せられます。OJTなら業務時間を活用して指導できるため、余計なコストが掛かりません。まずは指導する社員が実演や説明を行ったうえで、実践に移ります。丁寧なフィードバックを行えば、実践的な知識やスキルを効率的に身につけられるでしょう。
学習に適した環境に置く
デジタル人材をスムーズに育成するには、教育を受ける社員が学習に適した環境で学べるようにする必要があります。たとえば、最新の技術に関する情報に触れられたり、不明点があれば気軽に質問できたりすると効果的です。ツールやサービスを活用すれば、手間をかけずに学習に適した環境を整備できます。
資格取得をサポートする
専門的な知識やスキルを身につけるために、資格取得をサポートする方法もあります。資格を取得できれば、デジタル人材としてのスキルを客観的に評価できます。また、努力して勉強した資格を取得できた場合、社員のモチベーションもアップするでしょう。ステップアップにもつながります。
まとめ
デジタル人材にはさまざまな職種があり、それぞれ異なるスキルが必要です。デジタルスキルマップを活用すると、職種ごとにどのようなスキルが必要か簡単に把握できます。
また、デジタル人材の育成には、研修や外部セミナーの実施によるリスキリングも大切です。TECH PLAY BUSINESSでは、デジタル人材の育成に役立つ研修サービスを提供しています。企業に合わせて完全なオーダーメイドで研修提供が可能で、業界のプロフェッショナルが研修担当をするなど、高いスキルの取得に役立ちます。
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この記事を書いた人
TECH PLAY BUSINESS
パーソルイノベーション株式会社が運営するTECH PLAY。約23万人※のテクノロジー人材を会員にもつITイベント情報サービスの運営、テクノロジー関連イベントの企画立案、法人向けDX人材・エンジニア育成支援サービスです。テクノロジー人材のエンパワーメントと企業のDX化の成功をサポートします。※2023年5月時点
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