エンジニアの教育カリキュラムには何が必要?OJTや外部研修なども解説
こんにちは。「TECH PLAY Academy」ライターチームです。
エンジニアを要している企業では、経験豊富なエンジニアの中途採用だけでなく、新卒や第二新卒の新人エンジニアを採用、育成していくところが増えています。知識やスキル、経験の少ない新人エンジニアに戦力として働いてもらうためには、充実した教育カリキュラムが必要です。
本記事では、新人エンジニアを教育するためのカリキュラムの作り方や教育すべき内容などについて解説します。
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目次
新人エンジニアの教育カリキュラムに注目が集まる背景
昨今のエンジニア業界で、新人育成のための教育カリキュラムが重要視されている理由について解説します。
優秀なエンジニアの確保が難しくなっている
少子高齢化などが原因となり、日本の多くの業界で人材不足が深刻化しています。エンジニアも例外ではなく、採用市場は売り手市場になっていることが現状です。
エンジニアを募集しても多くの応募が見込めない中で、優秀なエンジニアを探すのは困難です。さらに、優秀なエンジニアの中途採用には、採用コストも余計にかかります。そのため、優秀なエンジニアの採用を目指すよりも、今いる人材や新人を優秀なエンジニアに育てることに注目する企業が増えてきました。
将来的に企業を支える人材を育成する必要がある
企業の存続には、いかに自社の将来を支えてくれる人材を確保できるかかが重要です。中途採用の場合、優秀なエンジニアであっても他社での経験や自身のスキルに対する自信などから、自社の風土や文化に馴染んでもらうことに時間がかかってしまいがちです。
一方、他社での経験が少ない新人エンジニアであれば、企業の風土や文化に慣れ親しみやすく、企業を支える人材として成長してくれる可能性が高くなります。そのため、将来的に企業を支えられるエンジニアを確保したいなら、まだどこにも染まっておらず、能力の高い新人を見つけて育成していくことも必要です。
新人エンジニアの教育カリキュラムに入れるべき内容
新人エンジニアの育成では、教育カリキュラムの内容が重要です。ここからは、新人エンジニアを優秀な人材に育てるために、教育カリキュラムに入れるべき内容について解説します。
企業の風土や文化
教育カリキュラムには、企業の風土や文化についての内容も入れることが重要です。新人エンジニアに、企業の中枢を担うエンジニアになってもらいたいなら、企業の風土や文化について理解してもらう必要があります。
企業がどのような価値観で、何を目指しているのかなど、企業の考え方を浸透できれば、企業のために活躍してくれる人材への成長が期待できます。
ビジネスマナー・コミュニケーション
新人育成では、ビジネスマナーやコミュニケーションについて学んでもらうことも大切です。基本的なビジネスマナーは、どんな職業であっても、業務を円滑に進めるために必要となります。
また、エンジニアは社内外の色々な人と接する機会も多くあります。挨拶の仕方やメールなどでのやりとりの仕方、名刺交換の方法、会議や接待の際の礼儀などもしっかり学び、コミュニケーションスキルの向上を図ることも重要です。
ロジカルシンキング
ビジネス上の人間関係を円滑にするために、ロジカルシンキングについても教育カリキュラムに盛り込む必要があります。取引先を始め、社内の関係者などとスムーズにやりとりするためには、客観的な視点から情報をまとめ、論理的に考えられる能力が必要です。
ITリテラシー・コンプライアンス
企業の機密情報に触れる機会もあるエンジニアには、ITリテラシーやコンプライアンスに関する知識も必要です。ITリテラシーやコンプライアンスについての知識や認知が不足していると、情報漏洩などのセキュリティリスクにつながる恐れがあるからです。
企業によって機密情報などの管理方法は異なります。新人の頃から企業の仕組みをしっかりと理解してもらい、ルールを厳守してもらうことが重要です。
エンジニアとして必要な専門知識
プログラミング言語など、エンジニアとして必要な専門知識のカリキュラムは必要不可欠です。個々によって能力は異なるほか、どんな業務に携わるのかによっても必要な知識は異なります。
専門知識については、全員が同じ教育カリキュラムを受けるよりも、それぞれに合わせた内容が学べるように配慮すると効果的です。
新人エンジニアの教育カリキュラムに取り入れたい手法
新人エンジニアを育成する方法として、社内研修や実際の現場でのOJT、外部研修などの手法があります。ここからは、それぞれの手法について詳しく解説します。
座学などの社内研修
ビジネスマナーやコンプライアンス、基礎知識などの座学は、社内研修で学んでもらう方法があります。社内業務に関連付けた研修ができるため、即戦力になる人材の教育として最適です。
社内の専門知識がある人材や外部の専門家を講師として、社内の状況に合わせた研修内容を実施するようにしましょう。集団で行うことが多いため、参加者同士のコミュニケーションスキル向上も期待できます。
現場でのOJT
OJTとは、実際に業務をしながら行う研修のことです。実践的な知識や技術が身につくため、即戦力として育成するのに効果があります。
ただし、指導にあたるエンジニアによって、育成スピードにばらつきが出るケースもあり注意が必要です。また、OJTのために優秀なエンジニアのリソースが割かれると、進行中のプロジェクトに支障が出る可能性もあるため、現場で進行中の業務とのバランスを考えて実施することが大事です。
外部による研修
教育カリキュラム内に、エンジニアの育成に特化した外部研修を取り入れる方法もあります。社内研修よりも専門的な教育ができる可能性があり、よりレベルの高いエンジニア育成に役立ちます。オンライン研修やスクールへの通学、外部講師を招いた研修などがあります。
新人エンジニアの教育カリキュラムの作り方
新人エンジニア育成のための教育カリキュラムを作成する際には、以下のような手順で組み立てていくと効率的です。
1.教育カリキュラムのスケジュールと目標を決める
まず、教育カリキュラムについて、どのくらいの期間、どんな目的で、何を目標とするのかを決めます。新卒採用の場合のエンジニア育成には、基礎的な教育に最低でも2~3か月の期間が必要です。
教育カリキュラムのゴールは「顧客へのサービス説明ができるようになる」などの具体的な目標設定をすると組み立てやすくなります。
2.必要なスキルセットを把握する
次に、新人が担当する業務内容や現場でのヒアリングによって必要となるスキルセットを確認します。併せて、教育対象となる人材の現状のスキルの確認も必要です。
誰にどのスキルが足りていないかを把握し、スキルや知識の補填ができるカリキュラムを組み立てます。
3.教育カリキュラムに取り入れる手法を考える
具体的なカリキュラムを組み立てる際には、どんな手法で学んでもらえば効果的なのかを考えるのも大事です。基本的な知識は研修で教育し、専門的な知識はOJTで教育するなど、人材の能力に合わせたカリキュラムを作成します。
社内のノウハウや人材が足りていなければ、外部研修を取り入れることもおすすめです。
4.フォロー体制も整えておく
教育カリキュラムを受けている新人エンジニアが、悩みを1人で抱えないようにフォロー体制を整えておくことも大事です。メンターによる定期的なフィードバックなどで課題を見直し、質問や相談ができる機会を設けるといいでしょう。教育カリキュラムの効果が出ているのかを判断する材料にもなります。
新人エンジニアの教育カリキュラム中に気をつけたいこと
新人エンジニアを企業で活躍する人材として育成するためには、以下のポイントを押さえることも重要です。
教育中のメンタルケアも大事にする
わからないことが多い新人エンジニアは、不安でストレスをためやすい状態です。教育カリキュラムでしっかり結果を出すためには、メンタルとモチベーションを良い状態に保つ必要があります。
上司や先輩エンジニアから声をかけて、相談しやすい環境を作ることや、適度に褒める、メンター制度を取り入れるなど、メンタルケアの準備もしておきましょう。
教育カリキュラム用の資料やマニュアルを作成する
教育カリキュラムを作る際には、マニュアルや資料を作成しておくことがおすすめです。基本的な知識や業務は、マニュアルや資料によって身に付けられ、1人ひとりに説明していくよりも効率的に学んでもらえます。
また、教育側のマニュアルを作成しておけば、次回以降の教育カリキュラムで活用できます。
まとめ
優秀なエンジニアを確保することが難しくなっている昨今では、新人エンジニアの育成に力を入れる必要性が高まっています。新人エンジニア育成を効果的に実施するためには、教育カリキュラムの内容も重要です。記事内で解説した教育カリキュラムに入れるべき内容や、活用できる手法などを、ぜひ参考にしてください。
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この記事を書いた人
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