IT研修は現代の企業の重要課題!概要から研修の種類・助成制度も解説
こんにちは。「TECH PLAY ACADEMY」ライターチームです。
近年、IT技術が急速に進化し普及したことで、ITのスキルや知識が従業員に求められ始めています。しかし、ITスキルや知識は一朝一夕に習得できるものではありません。企業はIT研修を積極的に導入し、企業全体のレベルアップを図ることが重要です。
この記事ではIT研修の概要や種類、ポイントなどを解説します。ぜひ参考にしてください。
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IT研修とは
IT研修とは、インターネットの操作方法や知識を学ぶための研修です。多種多様なIT研修の種類がありますが、具体的には以下のような内容を学びます。
・ITの操作方法や知識
・基本的なOfficeアプリケーションの内容
・ITリテラシー
・コンプライアンス
・セキュリティ対策
・必要であればプログラミング言語
ITリテラシーとは、パソコンやインターネットなどITに関連する要素を理解する能力や、操作する能力のことです。従業員のITリテラシーが育つと、情報漏洩や不正アクセスなどのトラブル回避や、ITを活用した会社の成長促進などにつながります。
IT研修の種類は主に3つ
IT研修は目的に応じて主に3つの研修があります。
・マネジメント系IT研修
・エンジニア系IT研修
・Webクリエイター系研修
それぞれの研修の内容を詳しく解説します。
マネジメント系IT研修
マネジメント系IT研修は、オウンドウメディアやECサイトなどの運営に携わる研修です。具体的には次のような内容を学びます。
・プログラミング言語
・ビッグデータ解析
・SEO対策
・デジタルマーケティング など
プログラミング言語では、HTMLやJava、JavaScript、PHPなどの学習が必要です。しかし、ノーコードのシステムを採用している場合は、プログラミング言語を学ぶ必要はありません。
エンジニア系IT研修
エンジニア系IT研修は、エンジニアに必要な知識やスキルを養成する研修です。具体的には次のような内容になります。
・プログラミング言語
・開発系プロジェクトマネジメント
・アーキテクチャモデル など
エンジニア研修では、HTMLやJava、JavaScript、PHPなどのプログラミング言語の習得が必須です。なお、アーキテクチャモデルとは、開発するシステムの解析や評価の理想的な基盤を指します。
Webクリエイター系研修
Webクリエイターの業務は、デザインだけでなく、プログラミングの知識も必要です。研修では、デザインからコーディングまで、ワークフローに沿ったスキルを習得します。具体的には次のような内容です。
・アプリケーション開発
・IllustratorやPhotoshop
・UIスキル
・Webサイト制作
UIとは「User Interface(ユーザーインターフェイス)」の略称で、ユーザーとコンピューター間の情報のやり取りをする、さまざまな機器や入力装置を指します。
タイプ別おすすめのIT研修
多種多様なIT研修があるため、どれを受ければよいか迷う人もいるでしょう。ここでは、タイプ別におすすめのIT研修を解説します。
新入社員や若手従業員向けのIT研修
新入社員や若手従業員は、授業やプライベートでSNSやスマートフォンなど、ITを活用した経験がある人も多いかもしれません。しかし、ビジネスシーンでのIT活用とプライベートでは、異なる側面が多くあります。
その点、新人向けのIT研修では、ネットワークやセキュリティに関する技術的な知識を理解し、インターネットを正しく利用するためのリスクヘッジの方法が学びます。
事務職などの従業員向けのIT研修
一般事務や営業事務では、データ入力や文書作成などが主な業務です。現在はペーパレス化が進み、多くの事務業務がオンライン化されています。したがって研修でも、パソコンツールやOfficeアプリケーションを使いこなすスキルや、ITリテラシー、セキュリティなどIT関連の研修が行われます。
エンジニアなどの従業員向けのIT研修
エンジニア向けの研修は非常に多く、プログラミング言語の研修だけでもさまざまな種類があります。たとえば、次のようなプログラミング言語の研修があります。
・Java
・JavaScript
・C言語
・C#
・PHP
・Ruby
・Perl
・Swift
・R言語
・Python
・Scala
・TypeScript
・Kotlin
・Go
・VisualBasic.NET
プログラム言語以外にも、プロジェクト遂行能力やトラブル解決力、マニュアルの文書作成能力などのスキルが求められるため、それらを学べる研修の場が必要です。
Webクリエイターなどの従業員向けのIT研修
Webクリエイター向けの研修は、多種多様な種類があります。たとえば、デザイナーやライター、ディレクター、プロジェクトマネジメント、エンジニア、営業、マーケターなどです。Webクリエイター向けのIT研修では、Webサイトの作成に携わる職種の数だけあるため、研修の種類も多岐にわたります。
IT研修を選ぶ際のポイント
IT研修を選ぶ際には、どのようなポイントに着目すればよいのでしょうか。特に大切な3つのポイントを解説します。
自社の現状に適した内容かどうか
IT研修は、研修を受ける人の役職や担当業務によって、必要な知識やスキルが異なります。自社の状況に合わせて、柔軟かつ適切な研修設計ができるよう、研修運営サービスを受けることがポイントです。研修を通して何を実現したいのか、目的やゴールを明らかにできるとIT研修の成果を効率的に高められます。
自社の人材育成に効果を感じられるか
研修自体が目的にならないように注意が必要です。研修内容が薄く、柔軟性に乏しい研修運営サービスへの依頼はおすすめしません。企業によって抱える課題はさまざまあるため、目的に合ったやり方をしなければ効果を感じにくくなります。自社にマッチした人材育成に注力してくれる研修運営サービスを選ぶことが重要です。
サポートが整っているか
従業員のITリテラシーやスキルアップなどを管理する研修運営サービスを選ぶこともポイントです。ITに関するスキルや知識は流動性が高く、次々に新しい概念や常識が生まれます。最新の動向をキャッチアップするためにも、今後の研修内容の提案も含めた継続的なサポート体制のある研修運営サービスを選ぶとよいでしょう。
IT研修に活用できる助成金の種類
IT研修では、人材開発支援助成金を活用できます。助成金制度の種類は、以下の3つです。
・特定訓練コース
・一般訓練コース
・人への投資促進コース
この章では、それぞれのコースの概要を解説します。
特定訓練コース
特定訓練コースとは、労働生産性の向上に直結する訓練に助成金が支払われるコースです。たとえば、以下のような訓練が対象として挙げられます。
・若年従業員やグローバル人材の育成
・技能継承の訓練
・雇用型訓練
eラーニングを含むOFF-JTとOJTを組み合わせた訓練が、さまざまな研修で活用されています。若手人材の育成訓練では、雇用保険加入期間が5年未満かつ35歳以下の従業員に利用できるため、新卒や若手従業員へのIT研修におすすめです。
一般訓練コース
一般訓練コースは特定訓練コースの対象外になる研修のためのコースです。適用される訓練はOFF-JTのみで、職務に関連する専門的な知識や、技能の習得を目的とした訓練を実施した際に助成金が受けられます。助成金を受けるには、その他に以下の要件を満たすことが必要です。
・実訓練時間数が20時間以上
・定期的なキャリアコンサルティングを実施すると明記
なお、特定訓練コースを含め、定められた生産要件を満たしたうえで生産性が向上したと評価されると助成金がアップします。
人への投資促進コース
人への投資促進コースとは、人への投資を加速化するための訓練コースです。2022年に新設されたコースで、エンジニアやWebクリエイターなど、デジタル人材を対象に助成金が支払われます。具体的には以下の訓練が助成金の対象です。
・デジタル人材・高度IT人材訓練
・労働者の自発的な能力開発を促進する訓練
・定額制訓練(サブスクリプション型の研修サービス)
人への投資促進コースは、従来の助成金よりも助成額が多くなります。
事業展開等リスキリング支援コース
事業展開等リスキリング支援コースとは、企業の持続的な発展のために、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部を高率助成により支援するコースです。ここでいう「事業展開」とは、たとえば以下のような事業が挙げられます。
・新商品や新サービスの開発や製造、提供、販売の開始
・違う分野への事業の拡大
・オンラインサービスへの進出
事業主が雇用する労働者に対し、新たな分野で必要となる知識や、技能を習得させるための訓練を実施した場合に助成金が受けられます。たとえば、中小企業であれば最大75%の費用が助成されます。
助成金の申請時期と流れ
人材開発支援助成金を受給するには、いくつか手順を踏む必要があります。主な流れは以下のとおりです。
1.企業が労働者に対しての訓練実施計画届を作成
2.訓練実施計画届を実施1か月前までに労働局に提出
3.訓練を実施
4.訓練終了後2か月以内に支給申請書を労働局へ提出
5.支給または不支給が決定
提出書類は、助成金のコースや実施対象者などによって異なります。訓練実施計画書だけでなく、評価基準や就業規則、労働協約などの書類を準備し、労働局またはハローワークに提出しなければなりません。
提出書類は厚生労働省からダウンロードできます。助成金の受給を検討する際は、あわせて確認してみてください。
まとめ
IT研修とは、インターネットの操作方法や知識を学ぶための研修です。Webサービスは多様な人材が関わっているため、研修の種類も多岐にわたります。自社課題を解決し、効果的な研修を実現するには、柔軟性の高いプランをもつ研修運営サービスへの依頼がポイントです。
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DX人材の育成にお悩みでしたら、まずはぜひお気軽にご相談ください。
この記事を書いた人
TECH PLAY BUSINESS
パーソルイノベーション株式会社が運営するTECH PLAY。約23万人※のテクノロジー人材を会員にもつITイベント情報サービスの運営、テクノロジー関連イベントの企画立案、法人向けDX人材・エンジニア育成支援サービスです。テクノロジー人材のエンパワーメントと企業のDX化の成功をサポートします。※2023年5月時点
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