エンジニア採用はなぜ難しい?苦戦する原因と理由|起こりがちなパターンや解決策も紹介

人材採用 2024.10.02

こんにちは。「TECH PLAY Branding」ライターチームです。

エンジニアを確保したいものの、思うように採用活動が進まず苦戦する企業は少なくありません。企業がエンジニア採用に苦戦するのは、さまざまな理由や原因があります。この記事では、企業がエンジニア採用に苦戦する理由や原因、具体的な解決策などを解説します。失敗・成功それぞれのパターンも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。


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目次

企業がエンジニア採用に苦戦する10の理由

エンジニア採用に苦戦するのは、いくつかの理由があります。それぞれの理由を解説します。

世の中の変化によるエンジニアの不足

世の中のデジタル化が進む中、多くの会社が即戦力となるエンジニア人材を求めています。ただ、社会的な需要の増加に対し、エンジニアは大幅に不足しています。そのことが、求職者であるエンジニアと会社のマッチングを難しくしています。

エンジニアの需要が高まっている理由は、以下のとおりです。

  • 高度IT技術の発達
  • DXに関する取り組み
  • IT業界の成長
  • 少子高齢化による労働人口の減少

DXについては後述しますが、IT関連を強化する流れは以降も続くと見られ、引き続きエンジニア不足が懸念されます。
経済産業省のデータによると、2030年には最大で約79万人ものIT人材が不足するといわれています。

-出典:IT人材需給に関する調査 調査報告書|経済産業省

経験者の取り合いが発生している

新人ではなく即戦力となるキャリアを積んだエンジニアを求める企業・会社が多い点も、エンジニアの採用を難しくさせています。
即戦力が必要となる理由には、上述したDX化に関する取り組みが挙げられます。DXとはデジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)の略語で、デジタル技術により、業務効率化や新しいビジネスモデルを生み出し、競争上の優位性を確立する取り組みです。

これまではエンジニアといえばIT/Web業界での活躍が主でした。コンサルファームやSIerなど、事業会社のクライアントに対して支援する側がエンジニア採用をする企業の中心であり、事業会社がエンジニアを求めるケースは、一部の先進的な大手企業に限られていたと言えます。

いまは、コロナ渦をきっかけに変化が進んでいます。コロナ禍以降、DXの波が大きくなり、自動車メーカーや電機メーカー、小売企業など事業会社のエンジニア内製化が進み、エンジニア人材の採用における競合環境が大きく変わってきています。

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※参考:転職求人倍率レポート(データ)|パーソルキャリア株式会社

転職ニーズのある人材の母数が少ない

前述したように、エンジニア採用市場は年々競争が激しくなっています。
そのような環境下ですが、多くの求職者は「いますぐ転職を考えてはいない」とも言われています。
経済産業省の調査によると、IT人材において、転職ニーズが顕在化している層(より良い条件の仕事を求めて積極的に転職を行いたい)
はわずか22%。約72%という大半の人材が、いますぐは転職を考えていない「転職ニーズが潜在的な層」と考えられます。

経済産業省 「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」をもとにパーソルイノベーション株式会社 TECH PLAY COMPANYが作成

フリーランスや大手企業を志望するエンジニアが多い傾向にある

エンジニアの採用が難しくなっている理由として、働き方の多様化も挙げられます。
副業やフリーランスなど、正社員以外でエンジニアになる手段が増えたことから、正社員に応募する求職者としてのエンジニアが減ってきています。
近年はキャリア形成の一環としてフリーランスを望むエンジニアが増え、フリーランスをサポートするサービスも増えました。
本業のかたわら、副業としてエンジニアの仕事をする人もいます。

企業とエンジニア間で求める像にギャップがある

転職市場はエンジニアの慢性的な不足によって、売り手市場になっています。優秀なエンジニアはレベルが高い待遇を求める傾向があります。優秀なエンジニアを採用したくても、エンジニアの希望を叶えられない企業は見送らざるを得ません。

エンジニアの採用手法が多様化している

エンジニアの採用手法は複雑化しています。オンラインによる採用チャネルを活用できないために、エンジニア採用に苦戦する企業も珍しくありません。従来は求人メディアや人材紹介が主流でしたが、近年は直接アプローチするダイレクトリクルーティングや、自社メディアを活用する採用広報、従業員の知人を紹介してもらうリファラル採用など、多くの採用手法が利用されています。

自社にマッチするエンジニアを採用するためには、自社に適した採用手法を選ぶ必要があります

採用手法の一例は以下の通りです。

  • エージェント
  • 求人広告
  • 採用代行サービス
  • リファラル採用(縁故採用)
  • エンジニアが集うオフ会やセミナーへの参加
  • ダイレクトリクルーティング
  • SNSでのスカウト など

前述したように、転職ニーズが顕在化している層へのアプローチは競争が激化しています。
そのため、「採用ブランディング」に力を入れていく企業も増えてきました。

「採用ブランディング」とは、具体的には

  • テックブログ(技術ブログ)
  • 採用サイト
  • 技術イベントやセミナー・カンファレンスの開催
  • エンジニア向け採用資料
  • オウンドメディア
  • SNSなどでの社員の情報発信 

などのコンテンツ発信の取り組みを指します。
自社の魅力となる情報を正しく伝えていくことを目指す活動です。

「採用ブランディング」については下記の記事を参考にしてください。

優秀な人材の囲い込みの難しさ

即戦力の優秀なエンジニアは、企業にとって貴重な存在です。
優秀なエンジニアが流出しないように、各企業が報酬や待遇に気を配っています。そのため、雇いたくなるようなエンジニアには、なかなか巡り会えません。

ITエンジニア人材は売り手市場

転職サービスdoda(デューダ)が発表したデータによると、2024年8月のエンジニア(IT・通信)の転職求人倍率は12.41倍でした。
転職求人倍率から見ても、エンジニアは売り手市場であるといえるでしょう。

また、パーソルキャリアによる、2024年8月の業界ごとの有効求人倍率を見てみましょう。
IT・通信業界は7.45倍。DX推進が急速に進むコンサルティング業界も8.35倍と非常に高い水準になっています。

パーソルキャリアによる2024年8月の業界ごとの有効求人倍率を見てみましょう。
IT・通信業界は7.45倍。DX推進が急速に進むコンサルティング業界も8.35倍と非常に高い水準になっています。

転職求人倍率レポート(2024年8月) | パーソルキャリア株式会社」をもとにパーソルイノベーション株式会社 TECH PLAY COMPANYが作成

スキル評価の難しさ

エンジニアのスキルは多様化しているため、採用部門のみでは応募者のスキル評価が困難です。言語やフレームワーク・ライブラリなど、エンジニアを取り巻く技術トレンドも激しく変化し、専門性も高まっています。
また、採用過程では、技術的なスキルに加えヒューマンスキルも重視されます。現場のエンジニアが認めた人材でも、採用部門の判断で採用を見送るケースも少なくありません。

人材の流動性が低下している

エンジニアが不満に感じている労働環境や待遇を改善することで、既存のIT人材が外部に流出しないように、積極的な取り組みを行う企業が増えています。そのため、高いスキルや豊富な実績を持つ優れた人材が、転職市場に出てくる機会は少ないと言えるでしょう。

また、「DX白書2023」によると、実際に流動する人材のイメージは下記図のとおりです。
IT企業・事業会社からの人材流動は「IT企業」「事業会社」「ベンチャー・スタートアップ企業」の間で発生していると言われています。

出典:独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「DX白書2023」 

企業がエンジニア採用で苦戦する原因

エンジニア採用で苦戦する企業における原因にどのようなものがあるのか、以下で解説します。

応募者が集まらない

エンジニア採用で苦戦する原因は、エンジニア志望者が集まらないためです。具体的には、採用市況を踏まえた採用基準を設定していない、エンジニア志望者に自社の魅力や入社によって得られるメリットのアピールが不十分であることが挙げられます。また、採用チャネルが少なく、エンジニアとの接点がないことも理由の1つです。

応募者が少ない企業は、応募者に対する理想が高すぎたり、自社の魅力をアピールできていなかったりする恐れがあります。
エンジニア(IT・通信業界)は売り手市場であるため、選考基準を緩和しなければ応募が集まりません。選考基準にかなうエンジニアがいても、好条件をかかげる他社に流れてしまいます。
応募者が企業に求める条件はさまざまです。ターゲットに合わせた魅力を発信すると、応募するエンジニアを増やせる可能性があります。さらに、採用手法を変えたり増やしたりすると、応募者に注目されやすくなるでしょう。

選考の通過率が低い

選考基準が高すぎる、現場のエンジニアと採用部門とで選考基準が合っていない、という場合には選考を通過するエンジニアが必要以上に絞られてしまいます。採用部門がエンジニアについて理解していないと、優秀なエンジニアを選考過程ではじいてしまうかもしれません。
また、現場のエンジニアが希望する選考基準が高すぎる場合は、近年の採用活動の厳しさを知ってもらい、選考基準を再検討してもらう必要があります。

応募書類に記載されたスキルだけで合否を判断すると面接の通過率が低くなり、エンジニア採用で苦戦しやすくなります。書類選考で応募者を絞り込みすぎたために、採用の可能性があるエンジニアが面接を受けられず、適切に評価されない場合があります。

内定辞退者が多い

企業がエンジニア採用で苦戦する原因として、内定の通知後に辞退する人が多いことも挙げられます。内定後のフォローアップが不足していたり、内定者の志向性に合わせた動機付けができていなかったりすると、内定者は入社に不安を感じて他社の内定を受けてしまうことがあります。

内定辞退者が多い企業は、動機付けがうまくできているか、内定者フォローができているかを振り返りましょう。動機付けとは、応募者に「この企業で働きたい」という気持ちを抱かせることです。応募者が企業に求める条件はそれぞれ異なるため、応募者に合わせたアプローチが必要となります。
また、並行して複数の企業に応募しているエンジニアは少なくありません。他社にエンジニアを奪われないように、内定後のフォローを大切にしましょう。
例えば、現場のエンジニアとの懇親会や面談などを企画すると、入社への意気込みがキープされやすくなります。

既存の採用手法激化だけでは採用が難しくなっている

転職市場におけるアクティブな求職者は、「人材紹介」、「求人媒体」、「ダイレクトリクルーティング」等の採用チャネルを利用しています。しかし、これらのチャネルでは競争が非常に激しく、限られた転職顕在層を巡る争いが起こっています。ニーズが生じると、多数の企業が競争に加わるため、転職ニーズが発生した際の情報伝達の難易度は高くなると言えます。
そのため、積極的に採用に取り組む企業の多くが「タレントプール」「リファラル」「イベント・勉強会」など、転職潜在層向けの施策を活用した採用ブランディングの取り組みを同時に進めていくことが多くなってきました。

ただ、社内には採用ブランディングの知見がなかったり、リソースが不足していることもあり、企業としても課題となっているケースも見受けられます。

採用担当者のエンジニアリングへの知識が求められている

IT/WEB業界以外にも、様々な業界の事業会社においてエンジニアの採用が求められる状況の中、実際に採用を担当する人事側への変化も起きています。採用への知識や経験だけでなく、エンジニア組織や技術への理解が求められるケースも増えてきました。

エンジニア採用で苦戦する企業に起こりがちな失敗パターン

エンジニア採用で苦戦する企業に共通している失敗のパターンを紹介します。

入社後にミスマッチが発生する

失敗パターンとして、採用担当者がエンジニアに必要なスキルを理解していないために、現場が求める人材が採用されない場合が挙げられます。また、組織風土や職場環境などの情報の開示が少ないことで、ミスマッチが発生するケースも多く見られます。

母集団を形成できていない

母集団とは、採用候補者の集団のことです。

前述したように、いまやエンジニアの有効求人倍率は10倍を超えています。そのような市場環境では、転職ニーズが発生した時点でアプローチしてもすでにリーチできないという状況も考えられるでしょう。
多数のエンジニアを採用する必要があっても、応募者が集まらない、認知してもらえていないなどが原因で、母集団を形成できず採用に苦戦している企業も少なくありません。

エンジニア採用の成功パターンとは

エンジニア採用で成功している企業に共通する成功パターンの例を紹介します。

働いてほしいエンジニア像を明確にする

採用の目的に基づき、応募者の人物像を明確にしてください。
応募者に求めるスキルは、採用部門だけではなく現場のエンジニアの意見も盛り込んで決めましょう。

加えて経営層にも報酬や待遇に関する同意を求めます。優秀なエンジニアを雇うには、報酬や待遇が重要であるためです。
応募者が集まらなければ、エンジニアの採用事情を理解できていない可能性があります。応募者の人物像や、報酬・待遇を見直しましょう。

スキルの見極めに現場のエンジニアの意見を重視する

上述したように、採用部門のみでは応募者のスキルを判断できません。書類審査や面接で優秀なエンジニアを見逃さないように、採用過程でも現場のエンジニアの協力を仰ぎましょう。
応募者のスキルを見極められると、現場にマッチする人材を採用しやすくなります。

求職者であるエンジニアの期待やキャリア形成の目的を理解する

エンジニア採用を成功させるためには、単に技術スキルを見るだけでなく、業務に対する求職者の期待やキャリア形成の目標を理解することが重要です。会社としても、社員が持つ課題意識や、業務を通じて実現したい価値を共有する文化を築く必要があります。

具体的には、求職者が「この会社で働くことでキャリアがどう成長するのか」をイメージしやすいように、ポイントを明確に伝えることが有効です。例えば、実現可能な働き方やキャリアアップの支援制度を具体的に提示することで、他社との差別化を図れます。

採用活動を「難しく」しないためには、社員一人ひとりが持つ声を活用し、求職者に対して企業の本質的な魅力を伝える努力が求められます。このようなアプローチは、単に優秀な人材を確保するだけでなく、会社全体の成長を促進する結果にもつながります。

自社の魅力を発信する

自社のブログやSNS、イベントなどで、自社の魅力を発信しましょう。

発信に適した内容は以下のとおりです。

  • スキルアップの機会
  • 報酬や待遇
  • 想定されるキャリアプラン
  • 副業の可否、リモート勤務の可否などの働き方の柔軟性
  • 職場の様子

即戦力となる優秀なエンジニアの中には、企業の技術的な魅力に惹かれてエントリーする人も少なくありません。
自社の技術的な魅力を発信するイベントは、応募者に対して高い訴求力を発揮します。

イベントの開催を告知する際は、エンジニアの勉強会が数多く登録されているTECH PLAYのほか、connpass、Doorkeeperなどのサービスが一般的に利用されます。

TECH PLAYでは、人事担当者向けにエンジニア向けイベントの作り方ガイドをまとめています。
ぜひ参考にしてください。

キャリアを支援する環境を整える

エンジニアの多くはスキルを伸ばせる環境を好むため、キャリアを支援する環境を整えましょう。
手厚いキャリア支援は、人材の定着化にも有効です。応募者に対し、最先端の技術に触れられる、現役エンジニアのレベルが高い、研修制度が充実しているなどをアピールしましょう。

丁寧で迅速な対応を心がける

応募者には、丁寧で迅速な対応を心がけてください。
同時並行で、複数の企業の選考を受ける応募者もいます。採用過程での対応が悪いと、応募者の入社意欲を削ぐ恐れがあります。応募者への対応が遅れると、ライバル企業に人材を取られるかもしれません。
加えて、スケジュール調整の希望を受けたときは、できる限り柔軟に対応しましょう。

書類選考と面接で内定者を決めている

エンジニア採用に成功する企業は、応募書類の内容だけで合否を判断せずに、書類選考と面接の両方を実施して内定者を決定しています。同時に、職場の雰囲気や組織風土をイメージできる情報を提供して、内定辞退の防止に努めています。また、応募者の都合を優先し、面接日程を調整するなどして接触機会を逃しません。

選考プロセスごとの意識改革を行っている

エンジニア採用に成功する企業では、スキルや学歴、転職回数だけでなく、人柄も考慮した選考基準を設定しています。また、応募者の入社意欲を向上させる目的で経歴の似た従業員と面談する機会を設け、それぞれに合った動機付けを行っています。

エンジニア採用に苦戦する企業と成功する企業の特徴

エンジニア採用に苦戦する企業と成功する企業は何が違うのか、それぞれの特徴を解説します。

エンジニア採用で苦戦する企業の特徴

エンジニア採用に苦戦しやすい企業は採用ターゲットの幅が狭く、応募者の志向性に合わせた動機付け面接ができていないという特徴があります。選考期間が長く内定後のフォローアップが不十分なため、内定辞退者が多くなりがちです。

また、有効求人倍率が10倍を超える獲得競争の中、転職ニーズが発生してからのアプローチのみを実施している場合も、採用活動に苦戦している傾向にあります。

エンジニア採用を成功させる企業の特徴

エンジニア採用に成功する企業は、スキルを最優先にした選考基準を設けているため、幅広い年齢層の応募者が集まります。エンジニアが企業に求めることを理解しており、合否は直接会ってから判断しています。応募者に合わせた動機付けを行い、内定辞退を未然に防ぐ努力も怠っていません。

さらに、複数の採用チャネルを活用して転職潜在層へのアプローチも行っています。

また、現場のエンジニアも採用活動に巻き込むことで、ミスマッチを防いでいます。

こういった企業はDX推進が進んでいる場合も多いと言えます。経営層がエンジニア採用の取り組みに理解を示し、人事・現場と連携した採用活動に取り組めているケースも多く見られます。

経営層・現場を巻き込んだ採用活動の重要性については、下記記事にくわしく記載しています。

参考:エンジニアが採用できないのは誰のせい?採用を変えるのは経営か、現場か、人事か

エンジニア採用で苦戦する企業がすべき解決策

エンジニアを採用するために、企業がこれからすべき解決策を解説します。

自社で求める人物像を明確にする

自社で求める人物像が定まっていれば、採用ターゲットを絞り込みやすくなります。採用ターゲットが定まると応募者に訴求すべき内容も明確にできます。採用ターゲットをもとに採用条件を見直しましょう。

採用チャネルを増やす

複数の採用チャネルで採用活動を行うと、エンジニアとの接点を増やせます。応募者が集まれば母集団を形成でき、自社が求めるエンジニアを採用しやすくなります。

例えば、下記のような施策が考えられます。

契約するエージェントの数を増やす

・スカウト媒体を増やす

リファラル採用や広告の活用を新たに開始する

など、さまざまなチャネルを利用しエンジニアとの接点を増やし、カバーできる範囲を広げることがおすすめです。

現場の声を取り入れた選考戦略を立案する

選考戦略を立案する際は、現場のエンジニアを参加させましょう。求人票の確認や応募者との従業員面談に立ち会うなど、現場の目線を選考に反映できればミスマッチを防止できます。

選考プロセスをスピーディーに進める

選考期間が長いと応募者が離脱するリスクが高まるため、スピーディーに進められる選考スケジュールを立てる必要があります。書類選考と面接の担当者には、リードタイムの長さが応募者の離脱の防止につながる重要性を理解してもらいましょう。

採用後も手厚いフォローをする

内定から入社までの期間に密なコミュニケーションを取ることで、内定辞退のリスクを減らせます。例えば、現場のエンジニアとの交流会を開催したり、メンター制度を設けて入社後のサポートを手厚くしたりするとよいでしょう。

母集団形成を行う

母集団形成とは、エンジニアを採用するプロセスの中で、自社に応募してくれる候補者を増やす為に、興味をもっている状態の候補者と接点を持ち続けタレントプールを増やす、潜在層へのアプローチの取り組みです。下記の図で言うと、採用プロセスとして応募をしてもらう「リクルーティング」の前段階で「ブランディング」と呼ばれるフェーズの取り組みを指します。

母集団形成の詳細は下記ページも参照してください。

エンジニア採用の母集団形成に取り組む4つのステップ

エンジニアの採用に成功した企業の事例とその方法

エンジニアの採用に成功した企業の事例を紹介します。採用課題と対策、結果を参考にしてください。

難しいエンジニア採用市場においても、成功している企業は存在します。
こちらの記事では成功事例をご紹介しています。
ぜひ参考にしてください。

トヨタ自動車株式会社

トヨタ自動車の人事担当者のポートレート

トヨタ自動車株式会社は、2018年に「自動車会社からモビリティ・カンパニーへの変革宣言」を行い、ハードウェアからソフトウェアファーストに移行しました。
しかし、当時のエンジニアには「クルマ×ソフトウェア」の組み合わせが認識されておらず、同社で働く魅力も発信しきれていない状態でした。
同社はエンジニア向けのイベントプラットフォームTECH PLAYで、オンラインイベントを通じて事業の魅力を伝えました。合計10回を超えるイベントには、累計7,000名を超える申し込みが集まりました。イベントをきっかけに同社に応募した人は100名を超え、採用につながっています。

TECH PLAYではイベントを開催するだけではなく、動画やマガジンなども掲載中です。
また、同社の採用サイトには、過去に開催されたTECH PLAYでのイベントがアーカイブされています。

※参考:トヨタ自動車がソフトウェアエンジニア採用を強化 採用ブランディング成功の秘訣とは
※参考:トヨタ自動車採用サイト:TOYOYA Developers Night

株式会社NTTデータ

NTTデータの人事担当者様のポートレート

1988年の設立以来、日本のシステムインテグレーション業界をけん引し、今なお国内トップSIerとして業界をリードする株式会社NTTデータ。「2023年卒の就活生が選ぶIT業界新卒就職人気企業ランキング」(楽天「みん就」発表)では1位を獲得するほどの人気企業ですが、一方で経験者採用には「事業の認知度不足」という課題も抱えていました。

社会的価値が高く魅力的な業務の認知度を上げるべく、NTTデータの中でも製造業・流通業・サービス業等顧客を対象とする法人分野では、2021年より採用ブランディングを実施。TECH PLAYの導入もいただき、今まさに効果を実感しているとのことです。

自社が持つ最新技術・ブランド力・魅力が、ターゲットとするエンジニアに正しく届けられていないという課題を抱えられていた同社。

2021年からの採用ブランディングへの取り組みで、優秀潜在層へNTTデータの価値を訴求すべくTECH PLAYをはじめとする「転職目的ではない」ユーザーが集まるチャネルでの発信を増やすことに。

採用ブランディングを継続することで、潜在層が興味持ち、優秀な人材確保につながった 募集職種での経験者採用数は以前に比べ倍になったとのことです。

※参考:NTTデータの“真の魅力”を継続的に届ける  優秀な人材確保につながった採用ブランディングの手法とは

アバナード株式会社

アバナード人事担当者のポートレート

アクセンチュアとマイクロソフトの戦略的合弁企業として2000年に米国でスタートしたアバナード株式会社(以下、アバナード)。マイクロソフトのテクノロジーとアクセンチュアのビジネスの知見を生かし、コンサルティングからシステムの設計・開発・導入・保守までワンストップで提供。IT業界でも一目置かれるグローバル企業です。

技術発信の場としてTECH PLAYもご利用いただいていますが、そのイベントは、「IoTの力でビールを醸造してみた」「AI判定型ビリビリクイズマシンを作ってみた」など、個性的なものが多いのも特徴。現在採用も急拡大する中、斬新な技術発信に力を入れられています。

普通の発信をしているだけでは有名企業の中で埋もれてしまい、知名度が上がらないという課題を抱えていた同社。

知名度・認知度向上のために、最先端の技術や個性的なコンテンツを発信。発信の場としてTECHPLAYを選ぶことで、アバナードを知らない技術者との接点を増やすことに取り組まれました。

成果として、TECHPLAYを見てアバナードを知ったという候補者も出てきているとのことです。イベントのアーカイブ動画により、候補者の理解が深まっていると感じられています。

※参考:「テックビール」「ビリビリクイズマシン」!? アバナードが斬新な技術発信に力を入れる理由

株式会社AGEST

AGEST人事担当者のポートレート

ソフトウェアのQA*専門の会社として、ソフトウェアテスト、システムインテグレーション、セキュリティ分野における課題解決をワンストップで提供する株式会社AGEST。技術広報の一環としてTECH PLAYも導入いただいております。

AGESTがTECH PLAYを導入いただいた大きな理由には、ソフトウェア開発におけるQAの重要性を広めたいという想いがありました。

ソフトウェアにおけるQAの重要度は高まっているにも関わらず、日本国内全体でQAに対する認知度・関心度が低い。採用を見据えたうえで、まずはこの価値観そのものを変えていく必要があるという課題を持っていた同社。

テックカンパニーとしてQAの認知度向上を最大の目的としつつ、「QAエンジニア」という職業をキャリアの選択肢をブランディングする効果を狙ってTECH PLAYでウェビナーを実施。

これまで開催した全ウェビナーで定員を当初の予定より増員するほど集客は好調。計4回のイベントで980名増員という結果に。集まる学生も意識の高い方が増えています。

参考:「QAの価値観を変える」 TECH PLAYを駆使したAGESTの挑戦 

マネーフォワード

株式会社マネーフォワードは、創業時から採用広報を行ってきました。

採用広報は、情報発信に加え、採用ターゲットとコミュニケーションを取って応募につなげます。
同社では「ファンづくり」をミッションに掲げ、採用広報に取り組んでいます。
初期の採用広報は1人で運営され、リアルタイムな情報発信ができていない点や、魅力を十分に伝え切れていない点が課題でした。

このような課題を解決するために、近年の採用広報はリクルーター全員で取り組んでいます。採用広報に力を注いだ結果、ダイレクトリクルーティングやリファラルでの採用数が増え、採用コストが低減しました。

同社によると、採用広報を持続するコツは、定量的な指標に加えアンケートのような定性的な情報を大切にすることと、楽しさを大事にすることだそうです。

エンジニア採用に成功したその他の事例

そのほかのエンジニア採用事例を確認したい方はこちらも参考にしてください。

>>> エンジニアの採用事例15選│採用がうまくいかない理由やコツも解説

エンジニア採用で苦戦した場合におすすめの方法

上記の解決策を実施してもエンジニア採用で苦戦が続く場合は、次の方法を試してみてください。

フリーランスや未経験者も視野に入れた採用活動を行う

応募者が集まらない場合は、フリーランスやエンジニア未経験者を含め、採用ターゲットの幅を広げましょう。フリーランスは高度な専門性と実績がある人材が多くいます。スキルアップ制度を導入してエンジニア未経験者を採用し、人材育成を行うのも1つの方法です。

母集団形成のための潜在層へのアプローチも行う

転職顕在層と合わせて、潜在層を狙ったアプローチを実施することで母集団を形成しやすくなります。潜在層へのアプローチ方法として、採用マーケティングと採用ブランディングが有効です。採用マーケティングとは、候補者が求める労働環境を整備するための取り組みです。採用ブランディングをベースに実施されます。

採用ブランディングは自社を深く理解してもらい、候補者の入社意欲を高めてもらうための活動で、企業イメージや認知度のアップが期待できます。採用ブランディングサービスを利用することで、効率的に取り組みを進められるでしょう。

エンジニア採用の母集団形成ならTECH PLAYがおすすめ

パーソルイノベーション株式会社が運営する「TECH PLAY Branding」では、エンジニア採用の母集団形成、広報活動を効果的にサポートするサービスを提供しています。
自社プラットフォーム「TECH PLAY」に登録する27万人以上のエンジニア・デジタル人材に向けて、自社の技術組織の魅力を伝えるイベントや広告を使ったアプローチが可能です。
すでにレッドオーシャンとなっているエンジニア転職市場において、転職潜在層へアプローチできる数少ないサービスの一つです。

TECH PLAY Branding」にご興味があれば、ぜひ詳しい資料をご覧ください。

エンジニア採用に苦戦する原因と理由:まとめ

企業がエンジニア採用に苦戦するのは、応募者が集まらなかったり選考の通過率が低かったりするなど、さまざまな原因があります。エンジニア採用に苦戦している場合は採用ターゲットの幅を広げ、母集団形成のために採用ブランディングを行うことが重要です。

エンジニア採用にお困りでしたら、ぜひTECH PLAYへご相談ください。TECH業界の人材課題に精通したメンバーが貴社の課題を解決するご支援をいたします。

この記事を書いた人

TECH PLAY BUSINESS

パーソルイノベーション株式会社が運営するTECH PLAY。約23万人※のテクノロジー人材を会員にもつITイベント情報サービスの運営、テクノロジー関連イベントの企画立案、法人向けDX人材・エンジニア育成支援サービスです。テクノロジー人材のエンパワーメントと企業のDX化の成功をサポートします。※2023年5月時点

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