採用マーケティングが注目される理由とは?チャネルとファネルの違いや手順などを解説

人材採用 2023.07.31

こんにちは。「TECH PLAY Branding」ライターチームです。

採用活動においてもマーケティングは重要です。採用マーケティングに成功すれば、多くの応募者を獲得でき、自社に合う人材を見つけられる可能性が高まります。
昨今では多数の企業が採用に取り入れている手法です。

この記事では、採用マーケティングに取り組む企業が増えた理由や、取り組むメリットなどを解説します。
効果的な採用活動の参考にしてください。


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必要な人材を獲得する採用マーケティングとは?

マーケティングの考え方を組み込み、自社にとって必要な人材を獲得する手法のことを採用マーケティングと呼びます。

採用マーケティングの流れは、求職者が自社を認知することから始まり、内定承諾、入社によって社員となり、配属後の活躍を経て自社の魅力を発信する段階に至るまで続くのが特徴です。
この流れを1人ひとり繰り返し行うことで必要な人材を集められます。

ファネルとチャネルの違い

ファネルとは、採用マーケティングの流れを示すフレームワークです。
採用活動においては、人材確保における流れを図式化して分析するもので、入社前のファネルと入社後のファネルに分けられます。

一方チャネルとは、ターゲットにアプローチする方法です。
採用活動においては、求職者に対して企業が自社をアピールする媒体などを指します。


採用マーケティングを強化する企業が増えた理由・背景

なぜ各社で採用マーケティングを強化するのか、理由と背景を解説します。

労働人口の減少

少子化社会を背景に労働人口が減少しています。
少ない労働人口を多くの企業で取り合う形となるため、採用活動に注力しないと応募者が集まらないのが現状です。
各社とも採用マーケティングによって良い人材に応募してもらえるよう努力しています。

採用チャネルの複雑化

採用チャネルは近年、さまざまな媒体が登場し、複雑化しています。
採用チャネルとは以下のようなものです。

  • オウンドメディア
  • SNS
  • ダイレクトリクルーティング
  • 求人広告
  • エージェントサービス
  • リファラル採用

それぞれ採用手法の特徴が異なるため、組み合わせつつ費用対効果の高い採用活動をする必要が生じています。

デジタル端末の急速な普及

スマートフォンやタブレットといったデジタル端末の急速な普及により、採用マーケティングにおけるターゲットのほとんどがデジタル端末を使っています。
したがって、オンラインでの情報発信は採用マーケティングに欠かせません。

新卒の採用活動の長期化

新卒の採用活動は、開始時期が年々早期化していますが、内定承諾の時期は遅く、全体的に長期化しているのが現状です。つまり、内定を出しても入社してもらえるとは限りません。
ターゲットに入社してもらうには、採用活動初期から内定を出したあとまで長期間にわたってターゲットのエンゲージメントを維持する必要があり、その機能が採用マーケティングに求められています。

中途採用の難化

経験者層は戦力となる一方で、意欲的に転職活動に取り組む人が少ないため中途採用は難化しています。
即戦力を確保したいのであれば、転職潜在層にも響くような、積極的な採用活動を行わなければなりません

採用マーケティングと採用ブランディングの関係性

採用ブランディングとは、採用活動において競合と差別化できる自社の魅力を発信することです。
採用マーケティングは、働き手を獲得するための施策全般を指しています。
つまり、採用マーケティングのなかに採用ブランディングが含まれる形です。

【新卒者・転職希望者だけではない】採用マーケティングのターゲット

採用マーケティングのターゲットは、新卒者や転職希望者だけではありません。
採用マーケティングのターゲットには以下のような人が挙げられます。

  • 顕在層の転職希望者
  • 潜在層の転職希望者
  • 自社の社員
  • 自社の退職者(アルムナイ)
  • 過去に不採用になった応募者
  • 過去の内定辞退者

つまり、応募者だけがターゲットではありません。
現職の自社社員は、既存顧客として自社のファンでいてもらうことが自社のポジティブなイメージに繋がります。
過去の応募者も、自社に良いイメージを持ってもらうことで再度応募してもらえる可能性もあることが、ターゲットとなる理由です。

採用マーケティングに取り組むメリット

採用マーケティングに取り組むメリットには、以下のようなものがあります。

認知が進み応募者が増える

採用マーケティングを行うと従来の採用よりも広くターゲットを設定でき、自社の認知が進みます。
また、ペルソナに合わせたアプローチを実施するため、応募者が増えることも想定されるでしょう。
自社の魅力や他社にはない取り組みなどの発信により、優秀な人材獲得が可能になります。

マッチするターゲットを見つけられる

採用マーケティングでは、求める従業員のペルソナ像を明確にしてから採用活動に取り組みます。
そのため、自社にマッチするターゲットが見つかりやすいのがメリットです。

早期離職を減らせる

採用マーケティングによって自社の文化や職場環境、理念が公表されるため、企業理解を深めたうえで応募に至る人材は、自社にマッチする可能性が高いでしょう。
採用のミスマッチを減らすことによって早期離職者を減らせます。

採用コストを節約できる

採用マーケティングによって効果的な採用活動ができ、ムダになる費用を減らせるのは大きなメリットです。
採用した人材が自社にマッチして離職する従業員が減少すると、採用コストに加え育成コストも削減できます。

採用マーケティングの進め方

実際に採用マーケティングはどのように進めるべきでしょうか。

1.自社の特徴・強み弱みを分析する

自社の経営理念・経営戦略・事業計画を振り返り、競合他社との違いを明確にして、特徴や強み、あるいは弱みを分析します。
自社の強みは、採用におけるアピールポイントとなる部分であり、採用のペルソナを決める重要な要素でもあります。
自社の分析結果に応じてアピールする方向性を決めましょう。

2.ペルソナを設定してニーズを探る

ターゲットのペルソナをできるだけ具体的に表現しつつ、設定を行います。
ペルソナには、年齢や性別、経歴、スキルといったことが含まれます。
できるだけ細かく決めるのが鉄則ですが、理想を高くしすぎると人材を見つけにくい点に注意してください。

3.ターゲットのニーズを探る

ペルソナ設定で決めたターゲットのニーズを探ります。
ニーズとは、求められている職場の雰囲気や、求職者が求める業務内容などです。
調査の方法はSNSやアンケート調査がありますが、採用活動で得られた情報も大いに参考になります。さまざまな情報を基に分析してニーズを探りましょう。

4.ターゲットに合わせてファネルとチャネルを設定する

ターゲットのニーズが見えてきたら、ターゲットに合わせてファネルとチャネルを設定します。
ファネルは、応募以前の段階からターゲットが自社への応募をどのように検討し、実際に応募・採用に至り、自社で活躍していくのかという道筋です。
チャネルは企業からのアプローチ方法です。たとえば、転職活動中の人と新卒者では、響くチャネルが異なります。それぞれターゲットに適切なものを設定することが大切です。

5.具体的な施策を設定し効果を判断する

さまざまな具体的施策の設定が完了したら、実際に採用活動を開始します。
施策ごとの効果測定と分析を行い、PDCAを回して施策を改善することが重要です。
世の中の状況に応じてターゲットのニーズも変わるため、適時施策を見直すことも忘れないようにしましょう。

採用マーケティングのポイント

採用マーケティングのポイントは、以下のとおりです。

フレームワークの活用

採用マーケティングを始める最初の段階、自社の特徴や強み・弱みを分析するにあたって、一般的なマーケティングに使われるフレームワークを使うと整理しやすくなります。
採用マーケティングに応用できるフレームワークはさまざまです。
たとえば、自社の環境や状況を客観的に示す3C分析、顧客の意志決定プロセスを分析する5A理論などが挙げられます。

ツールの活用

採用マーケティングには、ツールの積極的な活用がおすすめです。
採用マーケティングツールは、ターゲットの活動状況を可視化し、適切なコミュニケーションの実現に役立ちます。
ツールには、採用管理ツールや、マーケティングオートメーションツールなどがあります。
マーケティング施策の効果を判断する際もツールが役立つでしょう。

採用マーケティングの注意点

採用マーケティングには、注意すべき点もあります。

短期間で成果が出るとは限らない

採用マーケティングを開始しても、短期間で成果が出る確証はありません。
なぜなら、採用チャネルによっては地道な活動が必要ですし、ノウハウを得るまでには時間がかかるためです。
しかし、改善を測りつつ採用マーケティングを続けることで成果に繋げられます。
根気強く分析と改善を繰り返すことが大切です。

人事部に負担がかかる

採用マーケティングで負担がかかるのは人事部や採用担当です。
上述したように、採用チャネルによっては地道な活動が多く、慣れない作業に疲れることもあるでしょう。
そこで、最初のうちは採用やマーケティングに関するノウハウがある従業員のみを集め、スモールスタートで始めます。
積極的に採用マーケティングツールを使う、作業によっては外注するなどの方法で、自社社員の負担を減らす工夫を行いましょう。


トヨタ自動車株式会社の事例

トヨタ自動車株式会社では、TECH PLAYに登録するエンジニアをターゲットに、自社の技術が伝わるイベントを開催し、イベント1回あたり800人の集客に成功しました。
TECH PLAYを導入した結果、10回以上のイベントで累計7,000名を超える申し込みを獲得しています。

過去のイベントの様子は自社の採用サイトにアーカイブとして残しており、興味のある人がいつでも見られることも、質の良い採用活動を続けられる要因の1つです。

参考:トヨタ自動車がソフトウェアエンジニア採用を強化 採用ブランディング成功の秘訣とは

まとめ

採用マーケティングを取り入れることで、企業は採用業務を効率よく進めることができます。
自社の求める人材に近い求職者からの応募が増えることで、採用経費の削減も可能になるでしょう。
とりわけエンジニア採用において採用マーケティングの実施を考えている場合は、ぜひTECH PLAY BUSINESSのご利用をご検討ください。
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この記事を書いた人

TECH PLAY BUSINESS

パーソルイノベーション株式会社が運営するTECH PLAY。約23万人※のテクノロジー人材を会員にもつITイベント情報サービスの運営、テクノロジー関連イベントの企画立案、法人向けDX人材・エンジニア育成支援サービスです。テクノロジー人材のエンパワーメントと企業のDX化の成功をサポートします。※2023年5月時点

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